それぞれの特徴を持つ
近代コークス炉
オットー式コークス炉
オットー式炉は、戦後、川崎製鉄(現JFE)・ 千葉、尼崎コークス(後の関西熱化学)、大阪ガス、三菱化成(現三菱ケミカル)、日本鋼管(現JFE)・福山に導入され広く使われている。戦前のものは蓄熱室が二分割であったが、戦後のものは蓄熱室を燃焼室と同数のセルに分割して、ガス、空気の分配を改良している。富ガス供給は戦前からアンダージェット方式をとっていたが、戦後、大阪ガスによって貧ガス、空気を含む全アンダージェット方式が開発された(大ガスオットー式)。
Dr. Carl Otto
(1838~1897)
大型炉としては大阪ガス・堺に5m炉が、三菱化成・坂出に6m炉が建設された。坂出のものは富ガス単式炉であるが、各燃焼室に高低2本のバーナーを入れているのが特長である。貧ガスはガンタイプであるが、高低2段ポートを有している。
高低2段バーナー
コッパース式コークス炉
コッパース式は戦前から比較的多く導入されていた。大型炉としては1965年に住金化工(現日本製鉄)・和歌山に5m炉が建設された。その後、尼崎コークス、住金化工・鹿島、三井鉱山(現日本コークス)・北九州などに6〜7m級の炉が建設された。最近のコッパース式炉の燃焼室はすべてヘアピン式を採用しているが、蓄熱室は二分割式である。貧ガス供給はガンタイプであるが、富ガスはガンタイプと、地下室から直接各燃焼室へ分配供給するアンダージェットタイプとがある。
Heinrich Koppers
(1838~1897)
一度燃焼した廃ガスの一部を燃焼側に循環することにより、燃焼速度を遅くして上下均一加熱を保てるようになっているのが特長である。また、上部のヘアピン部分を二重にすることで、上部加熱を調節できるようになっている。
排ガス循環式
カールスチル式コークス炉
カールスチル式コークス炉の歴史は古いが、わが国に初めて導入されたのは、1964年、川崎製鉄・千葉第5コークス炉であった。その後、川鉄化学(現JFE)・水島、東海製鉄(現日本製鉄)・名古屋、三菱化成・坂出、日本鋼管 ・京浜(扇島)などに導入された。このコークス炉は二分割片引炉であり、その特長とするところは多段燃焼にある。貧ガス燃焼の場合は、ガス、空気はそれぞれ蓄熱室から燃焼室仕切壁内のダクトに入り、多段に向かい合った分配孔から噴出して燃焼する。
CarI Still
(1868~1951)
富ガス燃焼の場合は、ガスは底部バーナーから噴出され、空気が燃焼室壁の分配孔から多段に供給される。ガス、空気の供給はすべてガンタイプであり、炉の横から供給される。
多段バーナー
